コース概要
なでしこコース
なでしこコースは女子専用(小学5年生~中学3年生の春まで)のコースで日本語プログラミング言語「なでしこ」、または「プロデル」でプログラミングの基礎を学び、受講1年~2年程度で日本情報オリンピック女性部門(JOIG)の本選出場とそれに伴う様々な相乗効果を得ることを目的とするコースです。また同時にhtml/cssを学び、全国中学高校Webコンテストなどにも出場を目指します(チームが組める場合のみ)。コース終了後はPythonコースか情報Ⅰ基礎講座に移行します。なお高校生でPythonを学びたい女子生徒や高校教科「情報Ⅰ」の基礎固めを行いたい女子生徒はPythonコースhttps://tsukurium.net/python/や情報Ⅰ基礎講座https://tsukurium.net/informationstudy/をご検討ください。
一般コース(男子(小学5年~高校生)、高校生女子、ミドル、主婦、シニアの方)
一般コースは日本語プログラミング言語「なでしこ」、または「プロデル」でプログラミングの基本を学びます。また小中高生であれば情報オリンピック(JOI)や全国中学高校Webコンテストなどを目標とし、それ以上の年代の方は競技プログラミング形式で一定のスキルと自走力(自分で一定のスキルを身に着けるスキル)を身に着けた後に、趣味や日々の仕事を助けるアプリ制作を自ら主体的に学んでいくコースです。こちらのクラスはご相談の上、通常のスクラッチコースまたはPythonコースの中に組み込む形で個別最適化をいたします。
なぜ日本語プログラム言語なのか?
日本語プログラミング言語を学ぶことに対する価値については実は賛否両論があります。これは主流のプログラミング言語(Python、JavaScriptなど)が英語ベースであるためです。しかし、日本語プログラミング言語を学ぶことには、以下のような独自の利点があります。
言語の壁の克服
プログラミング学習の初期段階で直面する最大の壁の一つが言語です。特に英語に不慣れな中高生など未経験者にとって、英語のコードと同時にプログラミングの概念を理解することは大きな障害となり得ます。そこで日本語プログラミング言語を使うことで、この初期の障壁を低減し、よりスムーズにプログラミングの世界に入ることができます。これは子供やプログラミング初心者にとって特に有益かと思われます。
例えば以下のプログラムはいくつかの言語で書いた素数を求めるコードなのですが、どちらが日本語を母語とする初学者にとって親しみやすいかは想像に難くはありません。
C++
#include <iostream>
using namespace std;
int main() {
int x;
bool flag = true;
cout << "2以上の整数を入力してください: ";
cin >> x;
for (int i = 2; i < x; i++) {
if (x % i == 0) {
flag = false;
break;
}
}
if (flag == true ) {
cout << x << "は素数です。" << endl;
} else {
cout << x << "は素数ではありません。" << endl;
}
return 0;
}
日本語プログラミング言語「なでしこ」
数=「2以上の整数を入力してください: 」と尋ねる
判定=真
(ループ番号)を(2)から(数-1)まで繰り返す
もし(数%ループ番号=0)ならば
判定=偽
抜ける
ここまで
ここまで
もし(判定=真)ならば
表示(「{数}は素数です。」)
違えば
表示(「{数}は素数ではありません。」)
ここまで
一方、Pythonなどはシンプルな記法ですので初心者に推奨される言語のひとつですが、実際に教育の現場に立ってみれば、予想以上に言語の壁が大きいのが実情です。また一定のセンスがあっても学校や塾の勉強、部活動などがあるためそれらと両立することが難しいこともしばしばあります。これは英語ベースのプログラミング言語は学習コストが高いことが起因していると考えられるのです。
その点、日本語プログラミング言語を通じて、受講者はプログラミングの基本的な概念や論理的思考を自身の母語で深く理解することが可能です。その結果、新しい概念の理解に集中でき、言語処理の負担が軽減されます。つまり、両立がしやすいのです。また、自身の言語での学習は自信を高め、より積極的な学習姿勢を促すことが期待されるのです。
Python
x=int(input("2以上の整数を入力してください: "))
flag=True
for i in range(2,x):
if x % i==0:
flag=False
break
if flag==True:
print(f"{x}は素数です。")
else:
print(f"{x}は素数ではありません。")
日本語プログラミング言語「プロデル」
数=「2以上の整数を入力してください: 」と聞く
判定=真
ループ番号を2から1ずつ増やしながら数-1まで繰り返す
もし、数%ループ番号=0ならば
判定=偽
繰り返しを抜け出す
もし終わり
繰り返し終わり
もし判定=真ならば
「[数]は素数です」と表示
そうでなければ
「[数]は素数ではありません」と表示
もし終わり
教育的アプローチとプログラミング教育の普及という観点から
多くの方が挫折する。また、才能やセンスがあっても続けられない。こうした現実を踏まえて考えてましょう。
プログラミングになぜ挫折するのかという理由はいくつかありますが、その一つが自分が読んでもわからないコードを何かの呪文として書き写す作業を強いられることも要因の一つではないかと思います。日本語プログラミング言語であれば、一つ一つのコードが大まかにでもわかるヒントがちりばめられていることになります。そうなれば、その集合であるプログラム全体も理解がしやすく、また何より自ら主体的な試行錯誤が生まれていくと考えられます。
巷間、よく言われる「プログラミング学習に母語の違いはさほどないし、そうした母語の違いはさしたる重要な事柄ではない」という類の主張はやはりなんらかのバイアスの影響はありそうです(経験的には理解はできますが全ての人がそうであるわけではないと感じます)。また、もう一つ別の視点で言えば、英語が母語となる人々は今、私たちが見ている日本語プログラミング言語のような感覚でC++やPythonのコードを読み書きしていると推察されるのではないか、という視点です。そして、それが回り回って日本にはGAFA(Google, Apple, Facebook, Amazon)のようなビックテックが生まれてこない遠因の一つとなっているのではないでしょうか?
もちろん何の苦もなく英語ベースのプログラミング言語を学んで行くことができる方は迷う事なく進んでいけばよいのです(当教室にもPythonクラスはございますhttps://tsukurium.net/python/)。ただ一方で現実と理想には大きなギャップがあります。そのため、私たちはそのギャップに橋をかける機会の一つとして日本語プログラミングコースを提供したいと考えている次第です。
まとめ
日本国内でのプログラミング教育の普及を促進するためには、日本語のプログラミング言語は有効な方法の一つだと考えます。教育現場で直接使用できる教材としても、また、地域社会や高齢者を対象としたプログラミング教育の場においても、言語の障壁を取り除く一助となるのではないでしょうか?
もちろん、グローバルな市場や職場では英語ベースのプログラミング言語が必要不可欠です。しかし、そもそも挫折してしまってはグローバルな場はおろかローカルな場ですら活躍することができません。そのため教育の入門段階においては、日本語プログラミング言語が教育的な障壁を少なくし、より多くの人々にプログラミングの楽しさや有用性を伝えるためには有効かと考えています。
スモールステップを踏むことで、基本的なスキルと自信を身につける。
そうなれば、受講者はより容易にスタンダードなプログラミング言語にも移行することができるのではないでしょうか?
学習内容
・プログラミング未経験から始めて高校教科「情報Ⅰ」レベルで扱われるプログラミングスキルの習得
・html, CSSを使った簡単なホームページ制作
・基本的なアルゴリズム(情報Ⅰ~基本情報技術者試験レベル)
・EXCEL操作など日常的な業務自動化ツールやWEBアプリの制作(こちらは上記の一定のスキルと自走力の習得後になります。)
使用するプログラミング言語は、日本語プログラミング言語「なでしこ」、または日本語プログラミング言語「プロデル」のどちらかを自由に選択していただきます。
参加予定のコンテスト(小学生~高校生まで)
日本情報オリンピック女性部門(JOIG)とは?
日本情報オリンピック女性部門とは女子生徒を対象とした情報オリンピックです。
詳しくはこちらをご覧ください。
日本情報オリンピック女性部門(JOIG)
https://www.ioi-jp.org/joig/2023
日本情報オリンピック(JOI)高校生までの日本一の競技プログラマーの決定、および国別代表の選出
全国中学高校Webコンテストとは?
全国中学高校Webコンテストは、中高生が3~5人でチームを組んでWeb作品を作り、その制作過程と作品の出来栄えを競うコンテストです。情報オリンピックのような個人でのコーディング能力はさほど問われず、チーム内での共同作業や探求学習のあり方が問われるコンテストです。
(https://webcon.japias.jp/)
※チーム参加が条件のため、チームを組める場合のみ参加となります。
開講日時
なでしこコース(女子限定:入会は小学5年~中学3年の春まで)
受講は月3回木曜日
16:30-18:00(60分コースまたは90分コースの混合クラス。振替なし)
19:30-21:00(60分コースまたは90分コースの混合クラス。振替なし)
(※その他の日程、オンライン方式での受講は要お問い合わせ)
高校入試の内申点について
日本情報オリンピック女性部門(JOIG)はまだ現状は参加者が少ないこともあり、本選出場までの道は堅実な努力でつかめるものとなっています。その一方でJOIG本選出場は日本の高校生年代の競技プログラマーの全国大会出場という位置づけと言って良いものです。もともと高校生の大会ですからそれが中学生で本選出場となれば、受験する高校によっては内申点に加算されることもあるかもしれません。このチャンスに勇気をもって挑戦してみれば得られるものは大きいのではないでしょうか?
例えば、「調査書の「5その他」欄に記載された活動のうち、運動部・文化部に準じて評価できるもの」などとある場合はJOIG本選出場は評価されるのではないでしょうか?
なお内申点の評価基準については県立高校、公立高校については県庁HPで知ることができます。
ここでいくつか高校のリンクを紹介していますのでご参照ください。
https://www.pref.saitama.lg.jp/f2208/nyuushi.html
例)H6年度高校別 https://www.pref.saitama.lg.jp/f2208/r6senbatsu-kijun.html
大宮高等学校 (理数科/公立)https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/219222/0200_omiya.pdf
浦和高等学校 (普通科(単位制)/公立)https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/219222/0130_urawa.pdf
浦和第一女子高等学校 (普通科/公立)https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/219222/0170_urawadaiichijoshi.pdf
春日部高等学校 (普通科/公立)https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/219222/0330_kasukabe.pdf
さいたま市立浦和高等学校 (普通科/公立)https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/219222/4010_ichirituurawa.pdf
大宮高等学校 (普通科/公立)https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/219222/0200_omiya.pdf
川越高等学校 (普通科(単位制)/公立)https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/219222/0420_kawagoe.pdf
越谷北高等学校 (理数科/公立)https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/219222/0640_koshigayakita.pdf
川越女子高等学校 (普通科/公立)https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/219222/0440_kawagoejyoshi.pdf
所沢北高等学校 (理数科/公立)https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/219222/0940_tokorozawakita.pdf
蕨高等学校 (普通科/公立)https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/219222/1390_warabi.pdf
所沢北高等学校 (普通科/公立)https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/219222/0940_tokorozawakita.pdf
浦和西高等学校 (普通科/公立)https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/219222/0180_urawanishi.pdf
松山高等学校 (理数科/公立)https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/219222/1230_matsuyama.pdf
川口北高等学校 (普通科/公立)https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/219222/0380_kawaguchikita.pdf
熊谷西高等学校 (理数科/公立)https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/219222/0570_kumagayanishi.pdf
越ヶ谷高等学校 (普通科(単位制)/公立)https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/219222/0630_koshigaya.pdf
不動岡高等学校 (普通科[単位制]/公立)https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/219222/1200_fudooka.pdf
さいたま市立大宮北高等学校 (理数科/公立)https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/219222/4020_ichiritsuoomiyakita.pdf
越谷北高等学校 (普通科/公立)https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/219222/0640_koshigayakita.pdf
熊谷高等学校 (普通科/公立)https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/219222/0530_kumagaya.pdf
蕨高等学校 (外国語科/公立)https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/219222/1390_warabi.pdf
松山高等学校 (普通科/公立)https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/219222/1230_matsuyama.pdf
和光国際高等学校 (普通科/公立)https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/219222/1370_wakokokusai.pdf
川口市立高等学校 (理数科/公立)https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/219222/2010_kawaguchiichiritsu.pdf
春日部女子高等学校 (外国語科/公立)https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/219222/0350_kasukabejoshi.pdf
熊谷女子高等学校 (普通科/公立)https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/219222/0560_kumagayajoshi.pdf
越谷南高等学校 (普通科/公立)https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/219222/0680_koshigayaminami.pdf
所沢高等学校 (普通科/公立)https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/219222/0930_tokorozawa.pdf
和光国際高等学校 (外国語科/公立)https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/219222/1370_wakokokusai.pdf
さいたま市立浦和南高等学校 (普通科[単位制]/公立)https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/219222/4030_ichiritsuurawaminami.pdf
さいたま市立大宮北高等学校 (普通科/公立)https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/219222/4020_ichiritsuoomiyakita.pdf
春日部女子高等学校 (外国語科/公立)https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/219222/0350_kasukabejoshi.pdf
熊谷女子高等学校 (普通科/公立)https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/219222/0560_kumagayajoshi.pdf
越谷南高等学校 (普通科/公立)https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/219222/0680_koshigayaminami.pdf
所沢高等学校 (普通科/公立)https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/219222/0930_tokorozawa.pdf
和光国際高等学校 (外国語科/公立)https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/219222/1370_wakokokusai.pdf
基本的には小中学生(小5~中学3年生の春まで)の女子が対象ですが、他にはこんな方にもオススメです。
・小学5年生~中学生の女子で学校の成績以外の内申点を上げたい。
・高校生の女子でPythonやJavaScriptなど英語ベースのプログラミング言語は苦手で情報Ⅰを含めたプログラミングの基礎を学びたい。
・小学5年生から高校生までの男子でプログラミングを学びたいけれど英語アレルギーがある。
・ミドル・シニアの年代の方で日本語プログラミング言語を使った競技プログラミングに親しむことで健康増進を図りたい。また、ゆくゆくは日常の仕事を自動化するアプリを制作したい。
・スクラッチ(Scratch)などビジュアルブロック言語はもう卒業して、そろそろテキストプログラミング言語を学びたい。
※なお男子はPythonコースや情報Ⅰ基礎講座の中で、主婦・シニアは基本講座「エイジレスクリエイターズ」の中で個別最適化を行います。詳しくはお問い合わせください。
体験会開催中です。
当教室では体験授業を随時行っております(木曜日の夕方です)。
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